赤く燃える景色

12歳

ゆうやみ

ひんやりとしてる空

深呼吸

 

急いで思い出される

 

たびたび呼び起こされる

 

 

目の前には、1日の終わりの前

 

別れの前にみんなのこころは締め付けられたり

 

光が弱まっていくなか

影が伸びていくなか

風が心をなぞるなか

空が燃えている

 

 

それがいつもの自分

 

現実感のない溺れそうな声でよばれる

 

受け止めたい

 

 

同じ目線で同じ景色

寄り添うこころ

 

 

レッド グリーン パープル の影

記憶の中にある景色

子供の私の視界は絵から絵へと移る

時がたち、成人式も終えても、また強烈な視界が眼前に現れる

なぜそれらの要素がインプットされたのか

どんな意味があることなのか

皆目見当もつかないが

世界は美しく

完全なる自由な面持ちで私は生を謳歌していた

強いこだわりがそこで芽生えたのだ

新しい生命の誕生ともいえる

あの日に手に入れた一枚のCD

歌詞カードにはカラフルな像がおどっている

それを何気なく眺めながら

喜びに満ちた日常は続いた

自分個人のためだけにそれはそこに存在していた

 

しばらくはそこから隔離された意味のない時間が流れる

 

でもだれかがそれをイメージし、そこに描いたのだ

その事実にこそ救いがあるのかもしれない

確かな真実さえそこにあることが感じられたなら

わたしの人生には色鮮やかなカラーが与えられるのだ

私のわたしとの対話は続く

 

しばらく、列車に揺られ、気が向くままに進もうじゃないか

10代のころの懐かしい景色みたいな

身体に心地よい疲労を与える坂道の途中の視界みたいに

街を見下ろせるハイキングコースみたいな通学路がそこにあるかもしれない

宇宙から来た未来もきっとうなづくだろう

2の日

車のナンバーで沢山2の数字をみた。

夢を実現させる男の話を思い出す。

彼は2の数字に囲まれた男だった。

気が付いたらそこで暮らしていた。

西へ旅立ち。

固有の空間の創造主になるために。

まだその空間は生まれていない。

未来の場所、未来の街にある。

さて私は何をなすことができるだろう。

数々の出会いを繰り返し通り抜け、日々思考と触れ、自らもまた細胞を生み、

死と再生を繰り返していく。

行動し続けるか、考え続けるか、感じることを続けるのか。

何を選び、何を捨て、彼の場所へたどり着く。

もう見えなくなった空と部屋に、また挨拶をしに行くその日まで待とう。

 

真実の闘い

記憶にないことへの質問は困る

彼女はそうこたえた

遠くにあるあの街へいってみる必要がありそうだ

どうやら全てはそこからしか生まれない

部屋を出ると、新しい風が吹いていた

よく晴れた日にもう一度はじめる必要がある

喫茶店にいる日曜だった

白いシャツの女の子を眺めることしかやることはなかった

カップを下げて、あたらしいお茶を入れてくれる腕が細くてとても綺麗だった

新宿から中野に歩き、喫茶店に入り、また新宿まで歩いた

今の街にこのままいるなら

週末は

この過ごし方を繰り返すしかない

つまらないしきたりはくたばれ

Rの館は、窮屈なしきたりに支配されていた

クリスマスに良いイメージはない

趣味の悪い装飾が並ぶだけだ

そのガレージは壁がぶち抜かれて、キャンプと呼ばれていた

寿司を作りながらのパーティなど開かれているらしい

キャンプに住み着いてもいい

世界は生まれ変わる

洞穴に隠れていても変化は訪れる

青空に柿の木があり、山がそびえている

これが一番

ぶり大根、里芋の煮っころがし、レンコンのきんぴらを作ってみた。

生姜を入れたスープも作ってみたが強烈。