レッド グリーン パープル の影

記憶の中にある景色

子供の私の視界は絵から絵へと移る

時がたち、成人式も終えても、また強烈な視界が眼前に現れる

なぜそれらの要素がインプットされたのか

どんな意味があることなのか

皆目見当もつかないが

世界は美しく

完全なる自由な面持ちで私は生を謳歌していた

強いこだわりがそこで芽生えたのだ

新しい生命の誕生ともいえる

あの日に手に入れた一枚のCD

歌詞カードにはカラフルな像がおどっている

それを何気なく眺めながら

喜びに満ちた日常は続いた

自分個人のためだけにそれはそこに存在していた

 

しばらくはそこから隔離された意味のない時間が流れる

 

でもだれかがそれをイメージし、そこに描いたのだ

その事実にこそ救いがあるのかもしれない

確かな真実さえそこにあることが感じられたなら

わたしの人生には色鮮やかなカラーが与えられるのだ

私のわたしとの対話は続く

 

しばらく、列車に揺られ、気が向くままに進もうじゃないか

10代のころの懐かしい景色みたいな

身体に心地よい疲労を与える坂道の途中の視界みたいに

街を見下ろせるハイキングコースみたいな通学路がそこにあるかもしれない

宇宙から来た未来もきっとうなづくだろう