わらわなくなった彼女

喋らなくなった

6月の黒い雲がやってきて

雨がながれている

美しすぎる白さ

あんなに穏やかだった季節は

暗いやみに閉ざされ

また別の面影が現れる

ある雨の日

流れる

帰って来たような感覚

静かな部屋に

また、わたしとあなた

線路沿い

踏み切りでたちどまる

誰かの怒りが空に影を落とす

雷はならない

まだ梅雨明けではないから