会いたかった少女

いろいろな横顔が目に入り

軽やかな気持ち


月日の積み重なりというものが

なんらかの意味をもつというのなら

それなら

こんな赤いソファに腰掛けた時にそれは

訪れるだろう


当時は当たり前の風景でまるで進む気のない

空気を感じていた


今では

なかなか機会をつからなければ

遠ざかっていく風景


街の景色も変わり、でも


知らない店員さんがコンポの再生ボタンを押すと

サニーデイの東京のアルバムが流れたり、

なんどか遭遇した停電も

なにかを蘇らせる


丸ノ内線のとある駅で下車


目的の喫茶店までの一本の道を歩くと

意外と距離があることに気づく


それなりに色々なことがあったことが

確かめられる


もういいかい?隠れても

もういいよ